さて1920年代初頭にアメリカで誕生した新しいエンタメショー=「ミュージカル」
なわけですが、
前回でも話した通り、
誕生した段階ではボードヴィルやバーレスクの流れを汲む形のレビュー形式が主でした。
特に決まったストーリーはなく、
派手な衣装と音楽で華やかにステージを彩るというスタイルだったようです。
そこに現れた作品が、
1927年にブロードウェイで初演された「ショウボート」という作品でした。
この作品がいわゆる現在の主流と言える「物語と音楽がセットのミュージカル」の先駆け的作品であったと言われています。
※もちろん諸説あります!
⭐︎ショウ・ボート:1927年初演
作曲をジェローム・カーン、脚本・作詞をオスカー・ハマースタイン3世が担当。
原作は、エドナ・ファーバーによる同名小説。
初めて「脚本」のついたミュージカルと言われ、人種問題についてもミュージカル作品としては初めて触れているそうです。
登場人物たちがストーリーに沿って、各々の感情を歌うミュージカルを、
「ブック・ミュージカル」と呼ぶこともあります。
ショウ・ボートは、日本でも1986年に宝塚歌劇団が初演していて、
近年では富山県のオーバードホールで上演されたりしてます。
(確か大学時代の仲間がオーディションに受かって出演していて、
富山の美味しいものをSNSにあげていて、羨ましかった記憶があります。笑)
そんなこんなで、
現在にもつながる「脚本あり」のミュージカル作品が生まれたのでした。
その後もミュージカルは、「大衆的で庶民向け」というカラーを帯びつつ人気を得ていきます。
曲調もクラシックからポップスやジャズ寄りに。
客層はハイカルチャーの貴族階級や富裕層から大衆へ。
アメリカ独自の「新しい文化」の萌芽だったのです。
続く
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