この回は、
世界恐慌がとんでもないことになっている少し前のハリウッドのお話です。
無声から有声映画に切り替えたハリウッドでは、新たな試みとして、
「オペレッタを映画化しよう!」との動きが起こり、
「オペレッタ映画」という新たなジャンルの映画を上映しはじめます。
2つ前の投稿でその時の説明をしてるからよかったら覗いてみてね!
この頃は、ちょうど舞台演劇としてのミュージカルが生まれて間もない頃だったので、
当然「ミュージカル映画も作ろう!」という流れがありました。
その流れがあるなかで、
当時のハリウッドのミュージカル映画の「アピールポイント」は、
「新しさ」、「物珍しさ」だけでした。
二つのアピールポイントしかなかったため、
ヒットは飛ばしたものの、
当時の観客の反応は、
「なんか斬新だけど、イマイチパッとしないよね」といったものだったそうです。
どうしてそれしか売りがなかったのでしょうか?
それはハリウッドの圧倒的な役者不足。
映像の中で一流の演技ができる役者は揃ってましたが、
歌や踊りも兼ねることのできる俳優はごく僅かだったのです。
↑ミュージカル映画「ブロードウェイ・メドレー」。
世界初の全編トーキーによるミュージカル映画です。
第二回アカデミー賞作品部門を受賞し、興行的にも大きな成績を挙げましたが、
歌や踊りのシーンが拙いとされているみたいです。
さてさて、
「ブロードウェイ・メドレー」などの作品が作られ始めたそんな時に、
大恐慌により職を失ったブロードウェイのパフォーマーたちは自分たちの新たな仕事先として、
「ミュージカル映画への出演」を願い、ハリウッドに駆け込んできたのでした。
続く
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